「"ひもつき君"E-PC-S1」は、電源スイッチを延長ケーブルによって外付けにできるアイテムだ。5月28日よりアキバの各パーツショップで販売が開始された。
マザーボードのフロントパネルコネクタに接続し、背面から排出させることで、好みの場所にスイッチを設置できる。電源オン/オフとリセットスイッチのほか、電源とHDDアクセス表示用LEDを搭載。電源スイッチを物理的に外部に延長するだけなので、もちろんドライバ類のインストールは一切不要だ。OSの種類なども気にせずに導入できる。
ケーブルの全長は2メートル前後。とはいえ、コネクタからブラケット側のストッパーまでがPC内部の取り回しとなるので、外に引き出せるのは1.6メートル程度になる。
シンプルなアイテムだけに、マザーボードに電源系コネクタを取り付けたことのあるユーザーであれば、手間取ることはほとんどないだろう。背面からケーブルを出すために付属の穴あきブラケットが付属している。ロープロファイルタイプのブラケットは付属しないので、ブック型スリムケースユーザーなどは空きブラケットごとはずすか、適当なところからケーブルを出すようにすればよいだろう。
では、早速活用してみよう。
スイッチのヘッド部分は、付属のマジックテープを使って本棚や机に設置できる。マジックテープは粘着シールで貼り付けるため、ザラザラした壁面は不向きだ。クロス材で仕上げた壁でも、ヘッド部を外そうとして受け側のマジックテープごと剥がれることもある。その時にはテープを付け替えるか、接着剤などでより強力に貼り付ければよい。
例えば、こんな使い方はどうだろうか。
案1.ドアの脇に設置
ドアの近くに取り付ければ、部屋に入ってすぐPCの電源が入れられる。起動が遅いPCでも、荷物を置いたり照明をつけている間にWindowsが立ち上がり、待ち時間が短縮できる。ドアから机が離れているなら、照明スイッチ部分や荷物置き場などに設置すればいい。さらにベッド付近に取り付ければ、目覚めと同時に起動することもできる。
案2.PCを耳から遠い場所へ
デスク脇では騒音が気になるようなやかましいPCも、本棚の上や押し入れの中に置いて隔離してしまう。実用化するなら、USBハブや外付けの光学ドライブを駆使して、マシンをまったく触らなくてもフルで使いこなせるようにカスタマイズするのもいいだろう。
案3.ちょっと銀行窓口の人のような気分
複数の人が出入りするオフィスなら、自分専用のマシンを守るのにもちょっとだけ役立つ。スイッチを目立たない場所に移せば、勝手に起動して使われる心配が少し減るからだ。隠す上でネックとなるのはケーブルだが、コネクタ類が密集する背面から伸びているのでカムフラージュしやすいだろう。
電源スイッチをケースから開放するアイテムは、意外に「"ひもつき君"E-PC-S1」が初である気がする。実売価格が2000円程度と気軽に購入できる価格ながら、置き場所の選択肢を一気に広げるコロンブスの卵的な製品なのではないだろうか。
読者の方々はどのような使い方をするだろうか。
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